- YouTubeで保険はいらないという話を聞いた
- 保険は無駄だから加入していない
- 最近すべて解約した
- 保険に加入しているやつはバカだと思っている
私のメインの仕事は「保険」です
恐らく多くの人たちは「保険」を販売する人が嫌いです。
“ セールス ” されることが嫌いなのでしょう。
どうしても “ セールス ” というと「 不要なものを売られる 」というイメージ があるようで
嫌われがちなお仕事です。
またそれに拍車をかけるように、
YouTubedでは「 保険不要論 」が多くの人に唱えられ、
もはや私たちは超悪者です。
僕は結局はそう思う人はそう思ってくれて結構、と割り切っていますが
自らの考えで答えを出していない人はきっと後悔するんだろうとも思っています
何度も過去にも申し上げていますが、
ひとつだけはっきり言わせてください
「 誰かに聞いた 」「 有名な人が話していた 」で決めず、きちんと自ら考え決断してください
無駄な支出をおさえることは僕も超重要であるという考えは同意します
でもすべての保険が ” 無駄な支出 ” とは到底思えません
その理由について少し伝えさせてください
がんに罹患されたお客さまの話
3年前にとある問い合わせがありました
「 あなたのところで保険に加入しているが見直しをしたい 」
1本の電話から担当は僕がすることになりお客さまの元へ伺いました
到着すると、
「 これまで10年以上保険を掛けてきたけど使ったことがないしやめようかと思っている 」
と言われました
僕は「 〇〇さんが自分で考え決断し、家族とも話されたのであれば良いと思います 」
「 解約の手続きを進めましょう 」と申し上げました
するとお客さまは驚いた顔をして
「 保険をやめるのに止めないの? 」と言いました
「 止めてほしいんですか? 」と聞き返すとそこで笑いが起きました
「 いやこれまでそんな連絡するとさらにセールスされた経験ばっかりだったので… 」
と本音がちらり。
そこで僕は、
「 〇〇さんの保険ですから、その決断を無理に否定することはしません 」
「 ただ… 」
「 ん? 」
「 この相談が自分の親からされたものだったら間違いなく解約を阻止します 」
「 なぜ? 」
「 ” これまで保険を使ったことがない ” は ” これから保険を使うことがない ” とイコールではないからです 」
「 ほう 」
「 また内容を拝見すると ” 不要な保険 ” とは僕には思えません 」
機微情報のためあまり詳しいことは言えませんが、
月々約4,000円の掛け金のがん保険でした( 最大10回まで毎年100万円の治療費が受け取れる保障と通院1回あたり1万円の保障がついているシンプルなものでした )
「 もしも自分の親がこれに加入していてやめようとするなら僕が払ってでも続けてもらいます 」
「 もう少し詳しく聞かせてくれ 」
そこから約1時間そのお客さまとがん保険について話をし、最終的にはその日、そのお客さまの家族と夜ごはんを一緒に食べました(笑)
聞くとがん保険をやめようとしていることはおろか、がん保険に加入していることさえ家族は知りませんでした
結局お客さまはそのがん保険を継続することにし、その後その方の奥さまもがん保険に加入しました
約半年前のこと
そのお客さまとお会いして2年と半年が経ったころ、
突然電話がかかってきました
「 わしがんになったわ 」
その連絡の半年前に電話で話していたとき、
「 最近腰が痛くてさ、いい整体とか知らないの? 」
とは言われていました
結局整体に通っても痛みは取れず、病院に行くと精密検査となり、
まさかの胃がんが見つかったのです
僕はすぐにその方の元へ向かいました
いつもあんなに冗談好きで元気でおもしろい人が
まったくの元気を失い目さえ合いません
「 これからどうしたらいいんやろう… 」
ずっと独り言のように話すその方を見て僕にはそのときに掛ける言葉が見つかりませんでした
「 きっと大丈夫ですよ! 」
なんて無責任な言葉掛けられるわけもなく、
でも少しでも前向きになってほしいという想いはあるのに
最終的に僕から出た言葉は
「 〇〇さんにはがん保険があります 」
でした
そのとき初めてその日そのお客さまと目が合った気がします
今
そのお客さまは前向きに現在も抗がん剤治療を続けています
髪は抜け、痩せ、副作用でじんましんが出ています
でも僕が行くと笑顔で( きっと少し無理してるのかな )「 頑張るぞー! 」と言ってくれます
そのお客さまはあるとき真剣にこう言いました
「 あのときがん保険をやめていたら俺は多分自ら命を絶っていたと思う 」
「 貯金がまったくなかったわけではないけど、別に未来に起こるがんのためにお金を貯めていたわけでもなかった 」
「 がん治療のためにお金が下りること、そして金銭的に安心する家族の顔を見れたこと 」
「 もしそれがなかったらきっと耐えられなかった 」
「 保険が自分のためのものじゃないことはこうでもならないとわからないんだね 」
「 本当にありがとう、あのとき解約を止めてくれて 」
その後、ご家族、特に奥さまからは感謝の電話とお手紙までいただきました
今、無事治療が進み体調も回復してきています
最後に
何も保険入れ―とは言いません
でもYouTubeで保険いらないって言ってたから全部やーめよ
なんて考えで決断しないでください
特に家族に話さず決めるなんて言語道断
あなたのことはあなただけのことではないんです
その自覚と覚悟のうえで決断しましょう
何か伝わるものがあれば幸いです
以上
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